0℃冷海水からシルクアイスまで
常に安定した温度と濃度で連続生成
魚介類の鮮度保持の現状と問題点
魚介類の鮮度保持・冷却を考えた場合、現在は砕氷(真水で作った氷を砕いたもの)が主流になっています。しかし砕氷は冷却速度が遅く、マイナスの温度を保つことができません。また、砕氷を使用すると魚が暴れて死ぬ為、体内に血が回り乳酸が発生し体が潰れてしまったり傷がついてしまいます。さらにATP(生体のエネルギー)量が低下し、乳酸等の疲労物質を生成することで活きが悪くなります。そうならないために「活け締め」という処理方法が用いられていますが、これは一尾ずつの処理のため大量に処理できないという弱点があります。
さらに漁船は氷を魚倉に詰め込んでから出港します。漁場に到着するまでの燃費にも関係してきます。
「シルクアイス®️」での鮮度保持
魚の「暴れ防止」と「低温保存」は、鮮度保持では必要不可欠です。ニッコーが提案するシルクアイス®︎は海氷を冷却したマイナス温度で海水と同じ塩分のシャーベット状の流動性のある氷です。
氷の粒子は数ミクロン〜数十ミクロンの細かさで、滑らかな手触りです。魚体を隙間なく包み込み、すばやく冷却します。そのため、魚が暴れて体内に血がまわる、乳酸が発生するということもなく、魚体を傷つけることもありません。またシルクアイスはマイナス温度を長く保てます。
鮮度保持に必要不可欠な「暴れ防止」と「低温保管」の2つを同時にできる氷なのです。
- 暴れ防止
- 低温保存
スイッチオンですぐに製氷
従来は「循環式」という大きな貯氷タンクと製氷機を循環させながら徐々に氷を作る方式でしたが、本装置は「連続式(ワンパス)」を採用。
0℃の冷海水から氷濃度の違うシルクアイスまで、常に安定した温度と濃度で連続生成できます。
漁船に搭載できる「船舶搭載型」と陸上で使用する「陸上設置型」の2タイプがあります。
優れた製氷能力
高効率熱交換器により高い製氷能力を発揮します。また、原水温度+28℃までの海水を連続製氷できるほか、流量によって−3.5℃まで氷の温度を変更できます。
優れた操作性
スイッチオンですぐに製氷、シルクアイスを排出します。ポンプで排出できるので、角氷と比べ時間や労力が大幅に減少します。
省スペース・省エネ
装置はコンパクトで漁船にも搭載できます。イニシアルコスト、ランニングコストともに角氷設備の数分の1。
製氷方法:循環式
製氷方法:循環式
製氷方法:連続式
漁船搭載例
船舶搭載例
漁獲後すぐに急速冷却
獲れたての鮮度で水揚げ
港から漁場までの間に魚倉にシルクアイスを入れ、漁獲した魚を急速冷却することで「活き締め」と同じ効果が得られます。
航行中に製氷作業ができるので、手間や労力の軽減、燃料費などのコスト削減もできます。
獲れたての鮮度を保持したまま水揚げ
魚価アップの可能性があります。
燃料費などのコスト削減
航行中に魚倉にシルクアイスを供給できます。
手間や労力が軽減される
出港前の氷積み込み作業がなくなります。
NCK-105WH
NCK-110WH
陸上設置例
作業用途や使用規模でタンクを組み合わせ
漁獲後の冷やし込み、保管に
漁船の魚倉や保冷タンクへの給氷、魚の出荷時に使用するなど多くの作業用途に使用できます。ストレージタンクにシルクアイスを貯氷することで、一度に大量使用も可能に。
1t〜1.5tを10分程度で排出
氷持ち込みの手間や労力が軽減されます。
タンクからホースで供給
作業効率アップや労働負荷が軽減されます。
タンクへのシルクアイス自動供給機能 オプション
タンクの氷残量が少なくなると「海氷」が自動で製氷。
従量課金システム オプション
共同でご使用の場合、使用した分の料金を支払うシステム
NCK-105AH
NCK-110AH 7.5tタンク
7.5tタンク
使用例
シルクアイスは様々な魚種に効果を発揮します