What’s Nikko? ~超音波カッターの仕組み
2024年3月25日 ニッコーブログ
こんにちは!Kです。
今回は超音波カッターについてです!
普段お客様に、超音波カッターのご案内をしていると「超音波カッターってどういう仕組みで切れるの?」という言葉をよくいただきます。
「超音波でカット」って言われても、確かにイメージしづらいですよね~~
今回はその疑問を解決できればと思います!
3,4分で読める記事にまとめておりますので、ぜひ最後までご覧になってみてください!
「超音波カッター」とは?
超音波カッターとは毎秒数万回もの細かな振動を、ホーンと呼ばれる刃物の先端に伝え、対象物をカットする装置です。
やわらかく崩れやすいものなども潰れることなく、切断面を綺麗にカットすることができます。
食品加工現場では、カット、スライス、成形などの工程において様々な食材を対象に使用されています。
超音波カッターの構成とカットの仕組み
超音波カッターは、発振器、振動子、ホーン(刃物)などから構成されています。
それぞれどんな役割があるのか見ていきましょう!
▪ 発振器
発振器では電力を超音波電力に変換し、振動子へ供給するという役割があります。
常に刃先が設定した振幅になるように作動する為、切れ味を一定に保つことができます。
▪ 振動子
振動子では発振器から供給された電力を超音波振動に変換します。
▪ ホーン(刃物)
振動子で変換された振動がホーンと呼ばれる刃物に伝わり、刃先が振動します。
振動することで被加工物との間に発生する摩擦が非常に少なくなる為、軽い力で、かつ綺麗な断面のカットが可能となるのです。
超音波カット向きの製品
超音波カッターでは、綺麗な切断面に仕上げる事が可能であることをご理解いただけたと思います。
しかし、超音波カッターはどんなものでも綺麗に切れるのかというとそうではございません。
ここでは、超音波カッターの効果が特に発揮されるワークの特長とその例をご紹介いたします。
▪ 粘り気がありくっつきやすいもの
羊羹、チーズ、クッキーやパンの生地など、包丁などでカットすると刃物にくっついてしまったりするような製品は超音波カット向きです!
▪ やわらかく崩れやすいもの
ロールケーキ、カステラ、パンなど、カットすると潰れてしまう程のやわらかさのものも、潰さず崩さずカットできます!
▪ 表面が硬くてもろいもの
超音波カッターでカットできるのは、やわらかいものだけではありません。ウエハースやミルフィーユなどもろく崩れやすいものもカットできます!
▪ 硬さが均一ではないもの
サンドイッチや、生地にナッツやレーズンが練り込まれているもの、または上にトッピングされているものなどもカット可能です!
▪ 全体的に硬いもの
冷凍ケーキなどの冷凍食品もカット可能です。ただし硬すぎるものは✖。
「超音波カッター」~よくある質問
Q. どの程度の硬さまでカット可能なのか?
A. 基本的に包丁でカットできるほどの硬さであればカットができます。
ただし超音波でのカットには向き不向きがある為、製品の特性をみることやテストの実施が必要です。
Q. 多品種のカットは対応可能か?
A. ニッコーの超音波カッターはユーザー様の商品に合わせて、複数パターンのカット方法やカット位置をあらかじめ登録できます。
カットの際には、操作パネルで商品ボタンを押すだけでカットが可能です。
Q. 刃物の研磨はしてもらえるのか?
A. 刃物を郵送いただくことで、研磨の対応が可能です。
予備刃があれば刃物を交換し郵送していただくだけなので、生産を長期間ストップさせることもございません。
おわりに
食品のカット方法は超音波カットだけではなく、様々な方法があります。
そのため、対象物の特性とそれぞれのカット方法のメリットデメリットをしっかりと比較し、商品に合わせた方法をお選びいただく必要があります。
「これはカットできるのか?」「もっといいカット方法があるのでは?」
などのお悩みがございましたら、ぜひお気軽にご相談ください!
この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
それではまた~~
▼購買部部長さん撮影 北海道室蘭市の地球岬