株式会社 松浦養殖
導入製品:連続式シルクアイス システム海氷
「綺麗な海を次世代に残す」を合言葉に、
品質にこだわった安心・安全な養殖魚を生産。
株式会社 松浦養殖様は、ブリ・タイ・ヒラマサの養殖、加工、販売を一貫して行なっています。長年の経験による技術と海を愛する職員によって管理・整備されたきれいな漁場で安心安全で品質にこだわった魚を全国に出荷しています。
株式会社 松浦養殖
- 代表取締役社長 :
- 工藤 広武
- 創業 :
- 1976(昭和51)年
- 所在地 :
- 本社/長崎県松浦市 漁場数/5ヶ所
- 事業内容 :
- ブリ・タイ・ヒラマサの養殖、養殖魚のフィレ加工及び地場魚介類の加工、活魚販売
徹底管理した養殖技術で
高品質・安心安全な養殖魚を消費者の元へ。
株式会社 松浦養殖様は1976年にハマチ・タイの養殖に始まり、1991年には自社工場で
ハマチドレス・フィレーの加工も開始。現在ではブリ・タイ・ヒラマサを中心に養殖・加工・販売を一貫して行なっています。
一般の生簀は魚にストレスがかからないように通常10m×10mのところ、松浦養殖様の場合20m×20mの広々とした生簀を設置し、薬品投与もほとんどなく無理せず自然な環境で養殖しています。
西日本魚市様の隣接地ということも生かし、水揚げされた鮮度良いアジ・サバ・イワシを急速冷凍した餌を原料とした船上モイストを製造・供給し、稚魚から成魚まで一貫した管理のもと養殖、HACCP承認加工場にて安心安全で品質の高い魚を加工し、業者や個人向けに販売しています。
年々高騰する氷。
コスト削減と冷却効率の向上を実現したい。
「以前は他社から砕氷を購入して冷やし込みに使っていました。砕氷の値上げ、コストがどんどん高くなっているので自社で製氷機を導入する運びになり、砕氷の製氷機より冷却効果の良い氷”シルクアイス”を作れる『海氷』を選びました。」(ご担当者 濱中様)
電気代の高騰により年々高騰する砕氷、ピーク時で2割ほど値上げしていたとのこと。 値段だけではなく、砕氷が魚体にぶつかって傷がついたり、従業員の方達が手を入れた時に砕氷にぶつかり痛みを伴うなど様々な問題があったといいます。
実際に導入されている『海氷』
他の会社にはなかった
シルクアイスを連続生成できる点が決め手。
「循環式の場合は10tタンクに水を貯めて、10tの氷が貯まり切らないと使えませんでした。それを使い切ったらまた新しく氷が作れる。”海氷”は製氷した氷だけタンクに入れるから、製氷した分だけ継ぎ足せる。作業効率もすごく良くなりました。氷を出す時間もバラバラで、朝に漁槽に貯めたり、ドレス加工した後の保冷にも使っている。1日の作業が終わったら、次の日のシルクアイスを作る。タンク1個10tだけどそれ以上のシルクアイスを貯めておけますし、いつでも使用できるのが魅力です。」(濱中様)
様々なタイミングで使用するシルクアイス、利便性を考え使った分、継ぎ足せる連続式の導入を決めてくださいました。
シルクアイスを溜めている10tタンク
海氷のシルクアイスをダンべに投入
養殖魚の品質も良くなり、
大幅なコストダウン、作業効率も向上
「まず冷やし込みの効率が良くなった。締め機を通した後、氷水の中に入れるのですが暴れる魚も多かったです。それがシルクアイスだと沈静化するのが早く、角のないきめ細かい氷なので魚が暴れても魚体に傷がつかなくなりました。」
「出荷時に魚と一緒に砕氷を入れると魚に砕氷の凸凹跡がついてしまうが、シルクアイスにしてからは跡も付かず、綺麗な状態で出荷できています。」(濱中様)
見た目も変わり、出荷後の評価も良くなったと話してくださいました。ご導入前の目的でもあった、コスト削減の面でも年間で1000万円ほどの削減できたとのことでした。
「魚によっては冷やしすぎても良くないんです。それ以下の温度にすると魚の表面が白くなってしまいます。”海氷”は細かな温度設定ができ、今後ブリやヒラマサ以外の魚への使用も検討しています。」(濱中様)と細かな温度設定が出来る点もご好評をいただきました。
実際に船に乗って作業されている方にお話を伺ったところ、「砕氷の場合、水揚げする時に魚だけではなく氷もダンベに入ってしまっていました。シルクアイスにしてからは粒子が細かいため網からシルクアイスが漏れて魚だけを掴みダンベに入れることができるようになりました。作業効率も大幅に向上しました。」
「船に積み込みする重量も、砕氷の時は5tの氷と水、シルクアイスは5tの氷だけ、実質的に積み込みする重量は軽くなりました。」(ご担当者 樋口様)
作業効率の面でも大幅に改善できたとお話ししていただきました。
また実際に氷のなかに手を入れる作業時、きめ細かい氷のためゴツゴツした砕氷に比べて手を入れても痛くないと労務改善の面でもお役立てできているとのことでした。
漁船に積み込まれたシルクアイスと新鮮なブリ
水揚げされたブリ
「今後は省人化が一つの目標です。従業員の体の負担なども考えて、加工品の真空包装や袋詰めなど、
今人手で1日2400枚分ほど行っているものを全てロボットに置き換えたい。」
「ほかにもフィレの左右を選別する選別機。その機械を導入できれば1~2人は省人化できると思います。」
省人化と労務改善を目的とした機械を開発してほしいと話していただきました。
「きれいな海を次世代に残す」地元松浦の海や松浦養殖様の製品に対する想いにとても感銘いたしました。
これからも美味しいお魚をお客様にお届けできるよう弊社もお手伝いできればなと思います。