CASE STUDY

弊社の問題点から一緒に取り組んで

世界に一台だけの装置ができて本当に良かった

A社

導入製品:大根カット装置

加工場で働く人の負担軽減と
生産量向上の両立を求めて

「弊社では今まで、大根をカットする工程を手作業で行っていました。作業をしていく中で、1日の生産量に対して、人手のスピードだと限界近くなってきていたんです。体の負担についても、腱鞘炎になる従業員が多かったので、どうにか作業環境を改善したいという思いがありました。しかし、1日あたりの生産量もアップさせていきたい。両方の問題を解決するにはどうしたら良いかと社内で考えた時に、機械化を進めていきましょうという結論になり、そこから大根カット装置の導入を検討しはじめました。」
導入以前は従業員さん5〜6名で時間交代制で大根をカットし、袋詰めをしていました。毎日数百本の大根を手作業でカットしていると、手首をはじめ体への負担は相当なものになります。製造する本数も増えていき、生産量や歩留りも上げたいというところで、機械の導入を検討されていました。

最初は半信半疑の開発決定
何度も白紙になった構想を真剣に考えてくれた

「生産ラインの機械化が検討されてから、色々なメーカーさんと商談をしていました。ニッコーさんに出会う2年前からです。その商談の中で『生産工程を機械化するための装置を作りたいです』と相談させていただいて、開発決定までの話を進めていくのですが、段々と話を詰めるうちに、決定直前の段階で『開発のハードルが高く実現が難しい』という結論に至り、断念せざるを得ない…というのを繰り返していました。」
A社様が思い描く「最終段階のハードル」が越えられず、その度にまたイチから話を進めなければならなかった背景を教えてくださいました。
「そこでニッコーさんと出会い、開発についての相談をしていく中で『大根カット装置、開発できそうですよ』と言われて、驚きました。何度も白紙になっていた構想だったので、その時は『ほんとかなぁ?』って思いましたよ(笑)」
より良い商品をお客様にお届けするため、そして自社の生産環境に合った装置を作りたいと真剣にこだわり抜くA社様の気持ちと、ニッコーの精神でもある「ものづくりへのこだわり」が共鳴した瞬間でした。

「そんな事情があったなかで、装置の開発について親身になって真剣に考えていただいて、最終的にはニッコーさんからご提案していただいた内容で最終段階のハードルを越えた着地点が見えたというところが決め手になりました。『これでいきましょう!』と。大きな一歩を踏み出せました。」
開発についてのお話をさせていただいた当時は、前述の背景から半信半疑ながらも、ニッコーを信じ、導入を決意してくださいました。
そして、大根カット装置の開発が決定してから2年間、より良いものを完成させるために様々なテストを行いました。テストの結果を元にブラッシュアップを繰り返し、その過程で出てくる新たな課題に対してもニッコーとA社様が一緒になって取り組み、ひとつずつ解決していくなかで、お互いの信頼関係を深めることができました。
「弊社の問題点から一緒に取り組んでいただいて、世界に1台の装置ができて本当に良かった。思い出がたくさん詰まっています。」と、ご担当者様が感慨深くお話ししてくださいました。

大根を並べるだけの作業になり作業員さんの負担が軽減

大根を並べるだけの作業になり作業員さんの負担が軽減

回転刃で葉・根・センターカットを同時に行います

回転刃で葉・根・センターカットを同時に行います

従業員さんの体の負担が減少
導入後のサポート体制も好評価

「大根カット装置初号機ということで、稼働直後の機械トラブルはあったのですが、導入後半年の間に少しずつ装置を改良していき、スムーズに稼働ができるようになり、ようやく軌道に乗せることができました。まだまだ効率を上げるために弊社としても生産ライン上の従業員の配置を検討したり、今後さらなる装置改良の要望をお願いすることはあるかと思いますが、何より導入して大きかったことは、製造効率が下がらずに従業員の体の負担が軽減されたこと。それが本当に良かったと思います。」と、ずっと心配だった従業員さんの負担が減ったことを何より喜ばれていました。
また、実際にA社様に装置を納入させていただいてから見えてくる課題や、それに伴う改良点もありました。
「導入前に行ったテストを全てクリアしていても、最終的に生産現場で装置を動かしてみてからでなければ気づかないこともありました。例えば、原料の大根の大きさ・形が、装置側で設定している条件と違うものが入って来たことがあり、エラーを起こしてしまう。テスト用のサンプルでは直面しなかった問題でした。しかし、イレギュラーなものへの対応も含めた調整・改良までサポートしていただいたのが非常にありがたかったです。装置を納入して終わりではなく、導入後もニッコーさんが頑張って長期的に全面バックアップして『ひとつのものを作り上げましょう!』と一緒にやっていただいているので、すごく助かっています。」
ものづくりに真剣に向き合うニッコーの姿勢を大変評価してくださり、大根カット装置に留まらずに新たな展開を一緒に模索していきたいと笑顔でお話ししてくださいました。

カットした大根を包装機へ自動搬送

カットした大根を包装機へ自動搬送

高さ検知センサーでイレギュラーにも対応

高さ検知センサーでイレギュラーにも対応

「今後は、たまねぎの大袋を自動で包装する機械を開発してほしいですね。現状出回っている装置だと、どうしても大掛かりなものになってしまって…。今は手詰めでやるしかなくて、従業員の体の負担や作業効率がすごく悪いので、そこを機械化することで製造効率が何倍も上がると思っています。」
既存のものにとらわれず、大根カット装置のように自社の生産環境にマッチするオリジナルの製品を開発し、生産効率アップをしたいと意欲的に語ってくださいました。

今回は、豊かな自然に囲まれた中にあるA社様へと取材をさせていただきました。
とてもキレイな社内は整理整頓が行き届いていて、従業員の方一人一人が衛生管理を意識してより良い職場環境をつくりあげられているのだなと実感いたしました。
これからも、ユーザー様の想いとこだわりを実現できるように、力になっていければと思います。

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